このページでは、2025年8月27日現在の「環境の概観」について解説します。

環境の中心:ミッドレンジ(オールレンジ)
基本的には、バランスの良いミッドレンジデッキが安定して強いです。
(前寄せか後ろ寄せか、など多少の違いはあります。)
・アーティファクトネメシス:中盤以降の対応力が極めて高い。飛翔があればロングゲームも可能。
・ミッドレンジナイトメア:序盤から終盤までバランス良く強い。手札から打点を出しやすい。
・コントロールナイトメア:終盤が特に強い。手札から打点を出しやすく、処理能力が高い。
・ミッドレンジロイヤル:序盤から終盤までバランス良く強い。盤面が強い。
ーーーーーここまでがTier2ーーーーー
ーーーーーここからはTier4ーーーーー
・秘術ウィッチ:中盤の盤面が特に強い。
・人形ネメシス:序盤の展開力が強く、終盤に一気に打点を出せる。
・疾走ビショップ:中盤から終盤にかけて打点を出しやすい。
・連携ギルダリアロイヤル:序盤から終盤まで展開力がかなり高い。
中でも、使いやすくてどのレンジでも強いミッドレンジロイヤルの人気が高いです。
最近はミッドレンジ~コントロールナイトメアも人気で、大会でも結果を残しています。
AFネメシスも強いのですが、プレイングが非常に難しく、使っていて疲れるため、人気が低いです。
ミッドレンジ潰しのスペルウィッチ
以上のデッキは多少の差異はあれど、序盤から終盤まで安定して強いです。
そこで、「後半まで耐えてロングゲーム性能の差、もしくはOTKで勝つ」という戦術を取るスペルウィッチが頭角を現します。
当初は、序盤性能の弱さからあまり注目されていなかったデッキでしたが、土ギミックを搭載することでその弱点をカバーし、「ノーマン」をしっかり3積みすることでアグロ耐性もかなり上がりました。
もちろん、土ギミックを搭載した分、ドロー効率は落ちています。
しかし、10ターン目にリーサルや「サタン・ディメンション」ができなくても、ゆっくりゲームを進めていくだけで、多くのミッドレンジデッキはロングゲーム性能の差でじりじりと追い詰められていきます。
その上をいくリノセウスエルフ
スペルウィッチがミッドレンジデッキに強いのであれば、もっとOTKの再現性が高く、かつOTKターンも早いデッキがあれば、それが最強かもしれません。
ありました。リノセウスエルフです。
優秀な除去カードが多いため、ある程度のアグロ耐性はあり、ミッドレンジデッキの盤面にも付き合えます。
しかも、スペルウィッチには特に強いです。
なぜなら、手札から打点をほとんど出してこないので、安心してOTKの準備を進められるからです。
しかし、回復はほぼできないため、序盤中盤にダメージを受けてしまうとリーサルターンまで耐えきることができません。
対リノセ最終兵器:守護ビショップ
そんなリノセウスエルフにガン有利なデッキがあります。
「守護ビショップ」です。
実は、環境初動では新しいデッキタイプである守護ビショップが流行していました。
(そしてリノセウスエルフは完全に逆風でした。)
しかし、徐々にミッドレンジデッキの強さが知れ渡ってくると、それらに強いスペルウィッチが台頭してきました。
そして、そのスペルウィッチに強いリノセウスエルフが注目され始めた所で、再び守護ビショップの出番がやってきました。
特に、2デッキBO1の大会では、リノセウスエルフのけん制のために守護ビショップを採用する人が一定数います。
しかし、他のデッキ(特にスペルウィッチ)に対しては少し厳しいため、ランクマではあまり見かけません。
ランクマ最速のアグロナイトメア
ランクマッチでは負けてもBP・MPが減らないため、多少勝率が低くても、一戦の時間が短いデッキの方が効率的にBP・MPを盛れます。
そこで、アグロデッキの中でも特に強いアグロナイトメアが流行ります。
しかも、このデッキは回復が少ないリノセウスエルフや序盤が弱いスペルウィッチに対して有利です。
しかし、多くのミッドレンジデッキは序盤の性能も十分高いため、あまり勝つことはできません。
(相手が事故ることもあるので、勝てるときは勝てます。)
第二弾環境の総括

Tier1:リノセウスエルフ、スペルウィッチ
まず、多くのミッドレンジデッキに対して有利を取れる「リノセウスエルフ」と「スペルウィッチ」がTier1です。
「リノセウスエルフ」は「スペルウィッチ」に対しても有利なため、プロ選手などの上手いプレイヤーの中では、「リノセウスエルフが最強」と考える人が多いです。
しかし、「守護ビショップ」に対しては圧倒的に不利なので、大会ではよくメタられます。
※Online Championship 2025 August優勝者は「守護ビショップ」と「スペルウィッチ」。
また、プレイが難しいため、強さの割にはランクマッチでの遭遇率が低いです。
「スペルウィッチ」は「リノセウスエルフ」には不利ですが、それ以外の多くのデッキに有利です。
そして、「リノセウスエルフ」と比べたら使いやすいというのもあって、人気が高いです。
特にランクマ環境では、(不利対面の)「リノセウスエルフ」が少なく、(有利対面の)「ミッドレンジロイヤル」が多いため、猛威を振るっています。
Tier2:ミッドレンジデッキ
次に、対応力の高いミッドレンジデッキがTier2です。
「アーティファクトネメシス」は対応力が高く、明確な不利デッキが存在しない点が魅力的です。
また、環境に多いミッドレンジロイヤルに対して有利なのも良い点です。
しかし、プレイングが非常に難しく、使っていて疲れるため、人気が低いです。
「ミッドレンジ~コントロールナイトメア」はスペルウィッチには微有利ですが、リノセウスエルフには不利です。
大会でも結果を残しており、人気が高いです。
「ミッドレンジロイヤル」は1枚1枚のカードパワーが高く、扱いやすいため、一番人気なデッキです。
しかし、スペルウィッチに対して不利であり、上手いリノセウスエルフに対しても微不利です。
(※中級者レベルのリノセウス相手であれば、有利を取れます。)
そのため、人気の割には環境的な立ち位置が悪いです。
Tier3:守護ビショップ、アグロナイトメア
そして、Tier1には強いが、対応力やデッキパワーが低い「守護ビショップ」と「アグロナイトメア」がTier3です。
「守護ビショップ」はリノセウスエルフに対して圧倒的に有利です。
そのため、リノセウスエルフが多い大会環境に適しており、Online Championship 2025 August優勝者も持ち込んでいました。
しかし、スペルウィッチに弱く、ミッドレンジデッキに対しても微妙です。
そのため、リノセウスエルフが少なく雑多なデッキが存在するランクマッチにはあまり適さないです。
「アグロナイトメア」はリノセウスエルフにもスペルウィッチにも有利です。
しかし、ミッドレンジデッキには裁かれやすく、守護ビショップも少し厳しいです。
とはいえ、一戦にかかる時間が短いため、負けてもBP・MPが減らないランクマッチでの人気は高いです。
Tier4:その他のデッキ
最後に、パワー不足なデッキたちがTier4です。
Tier3まではランクマッチで見かけることが多く、大会環境でも採用されることが多いですが、
Tier4はランクマッチで見かけることが少なく、大会での採用はTier3までと比べると著しく低いです。
「土ウィッチ」はこの中ではデッキパワーが高い方です。
中盤の盤面形成能力が非常に高いため、リノセウスエルフに有利です。
※有料級の話をすると、2デッキBO1の大会では、相手がスペルウィッチ想定でリノセウスを投げてきた所に土ウィッチを当てる作戦が、かなり有効だと思います。
「ランプドラゴン」は強さの割に人気なデッキです。
とはいえ、マーマンやネプチューンは実際強く、舐めてかかると負けかねません。
しかし、Tier1のOTKデッキに対してOTKを阻止するのが難しく、アグロやミッドレンジにもひき殺されかねないのが弱点です。
強さを求めるなら、「ほーちゃん」を抜いて「フォルテ」や「オーディン」などの攻めのカードを採用した方がよいですが、「ほーちゃん」はかわいいし使ってて楽しいです。
「疾走ドラゴン」は守護の少ないリノセウスエルフやミッドレンジナイトメアに有利です。
しかし、守護を立てられると弱く、相性的にはほぼアグロナイトメアの下位互換です。
特にAFネメシスにはキャッスルAFを何度も手出しされて詰みます。
「テンポエルフ」はこの中ではデッキパワーが高い方です。
序盤の盤面制圧力が非常に高く、アグロナイトメアに有利です。
また、回復や守護の少ないリノセウスエルフに有利です。
しかし、その逆も然りであり、スペルウィッチや守護ビショップには不利です。
ただし、ウィルバートのラストワードをオーディンやティターニア進化で無効化できるので、リノセウスエルフほど守護ビショップに抵抗できないわけではないです。
「人形ネメシス」の強さは、オーキス(とオーディン)を引けるかどうかに強く依存しています。
序盤の盤面制圧力が非常に高く、アグロナイトメアに有利です。
ノーマンが天敵であり、オーキス2連打が狙える良い手札だったとしても、間でノーマンに回復されると打点不足で負けます。
「疾走ビショップ」は使用者が少なく、強さが未知数なデッキです。
豊富な横処理と疾走カードのおかげで、攻めも守りも強力であり、相性的にはどのデッキにも大きく有利・不利がつかなそうです。
ただ、少しドローソースが少ないような気がします。
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